「ラテックスアレルギー」について

こんにちは。品川勝島おもち歯科・矯正歯科です。
少しずつ暖かい日が増え、花粉や黄砂が飛んでいるのを実感されている方も多いのではないでしょうか…🤧

杉やヒノキなどの花粉に対するアレルギー反応である花粉症は有名ですが、他にも食べ物や金属など様々なものに対するアレルギーが知られています。歯科においては、銀歯などに使用される金属に対する金属アレルギー、処方する薬に対するアレルギーのほかに、「ラテックスアレルギー」にも注意を払っています。

今回は「ラテックスアレルギー」についてご説明させていただきます(=^・^=)

ラテックスアレルギーとは

ラテックスとは、ゴムの木の樹液から作られる天然ゴムの主成分であり、グローブや風船などの天然ゴム製品に多く含まれています。このラテックスたんぱく質に対するアレルギーをラテックスアレルギーといいます。

ラテックスアレルギーは、日常的にゴム製品に接する機会の多い医療従事者や二分脊椎症患者など医療処置を受ける機会の多い患者に多いと言われています。 欧米での報告によると、ラテックスアレルギーの発生頻度は、歯科医師13.7%、手術室医師7.5%、手術室看護師5.6%、一般人0.8%とされています。また、ラテックスアレルギーの方の30%~50%は、栗やバナナ、アボカドなどのフルーツにもアレルギーがあると言われており、これをラテックス・フルーツ症候群と呼びます。

ラテックスアレルギーの症状

ラテックスアレルギーは、多くの場合、ラテックスに接触した直後から数時間以内に、接触した部分や全身に発疹、かゆみ、腫れなどの皮膚症状が現れます。しかし、咳や喘鳴、呼吸困難、嘔吐や腹痛、血圧低下など呼吸器、消化器、循環器などに症状が現れることもあり、特に重症の場合は、アナフィラキシーショックを引き起こす危険があるため注意が必要です。

ラテックスアレルギーの対策

ラテックスアレルギーの対策としては、ラテックス製品との接触を避けることが最も重要です。

ラテックスに接触した部位に蕁麻疹など皮膚症状が現れた場合は、流水でしっかりと洗浄し、速やかに専門医を受診してください。呼吸困難や血圧低下、意識混濁など重度のアレルギー症状が認められる場合は、アナフラキシーショックを疑い、救急車を呼ぶ判断も必要となります。

ラテックスアレルギーの診断は、アレルギー科や皮膚科などで行っているため、気になる症状がありましたらぜひ一度受診してみてください。

ラテックスアレルギーの方の歯科治療

歯科医院では、診療の際に術者が嵌めるグローブや唾液の混入を避けるためのシートなどの多くにラテックスが使用されています。そのため、ラテックスアレルギーの方の歯科治療の際には、ラテックスの含まれていないグローブや材料を使用するよう注意を払わなければなりません。

多くの歯科医院では、初診の際にご記入いただく問診票の質問項目にアレルギーに関する事項があると思いますので、食べ物や薬、金属だけでなくラテックスについてもアレルギーが疑わしい場合はぜひご記入ください。

いかがでしたか?ラテックスアレルギーに関するご質問やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。