Top > 歯周病治療

歯周病治療

06 早期発見・早期治療が
歯周病を改善させるポイント

早期発見・早期治療が<br>歯周病を改善させるポイント

歯周病は、全身の様々な病気と深く関係しています。
例えば、歯周病に罹患した場合、脳梗塞や心筋梗塞などの循環系の障害になる確率は約３〜４倍、早産・低体重児出産の確率は約３〜７倍と高まるほか、糖尿病や誤嚥（ごえん）性肺炎など多数の病気との関連性が報告されています。たかが口の中の歯周病と軽く考えがちですが、糖尿病や心筋梗塞などは自覚症状が無いため、歯周病であると診断された人の中には、もうすでに様々な全身の病気の危険にさらされているかもしれませんので、しっかり治療をしていきましょう。

放置すると歯を失う歯周病

歯周病の成り立ち

歯垢の中にはむし歯の原因菌のほかにも、歯周病の原因菌が存在します。

この歯周病菌が、歯肉溝と呼ばれる歯と歯茎の隙間に停滞し、様々な毒素を産生することで、歯茎に炎症を引き起こし歯肉炎が生じます。

歯周病は生活習慣病の一つと言われるほど、多くの成人が罹患している疾患です。
しかし、初期段階では自覚症状に乏しく、気付かぬうちに進行していくうえに、歯周病によって破壊されてしまった歯槽骨などの組織を再生させることは難しいとされています。

また、歯科医院での治療だけでなく、ご自宅で行うセルフケアが十分でないと容易に再発してしまうため、定期的な検診とメンテナンスを行う必要があります。

こんな症状はありませんか？

下記のような症状が一つでも当てはまる場合は歯周病の疑いがあります。歯科医院で検診を受診しましょう。

症状 1

朝起きた時に口の中がねばねばする。
症状 2

歯茎から出血する。
症状 3

口臭が気になる。
症状 4

歯がぐらぐらする。
症状 5

硬いものを噛むと痛む。
症状 6

歯茎がさがってきた。

歯周病と全身疾患

近年、歯周病菌が産生する毒素は、歯茎の血管から取り込まれ、全身に運ばれることで様々な影響を与えるほか、糖尿病や喫煙習慣のある場合には歯周病が悪化しやすく治りにくいなど、歯周病と全身は互いに影響を及ぼすことが報告されています。

そのため、歯周病を軽視せず、早期治療と予防に努めることが大切です。

歯周病との関連性が報告されている疾患

心血管疾患
誤嚥性肺炎
糖尿病
肥満・メタボリックシンドローム
早産・低体重児出産
アルツハイマー型認知症
関節リウマチなど

歯周病の進行と治療方法について

健康な状態

歯茎が健康な状態で、歯周ポケットは2～3mmと言われています。適切な歯磨きを行い、定期検診を受けてこのままの状態を維持しましょう。

軽度歯周病

軽度歯周病病
（歯茎が腫れ、押すと血が出る）

軽度の歯周炎は歯茎が少し赤みを帯び腫れた状態になります。軽度歯周炎の場合の目安は歯周ポケットが3~5㎜程度と言われています。この段階では歯垢（プラーク）や歯石をスケーリングなどで取り除き、適切な歯磨きを毎日行うことで改善を図ります。

治療法

丁寧なブラッシングにより、歯茎の状況を改善
スケーリングによる歯石の除去や歯茎の中のルートプレーニング
歯科衛生士による専門的な歯のクリーニング（PMTC）

中等度歯周病

中等度歯周病
（口臭、歯が動く、噛むと痛い、膿が出る等）

中程度の歯周炎になると、口臭がおこり、歯茎が化膿します。ブラッシングをした際に膿がでることもあります。歯周ポケットは4~7㎜程度です。この段階での治療法はスケーリングやルートプレーニングが主となります。ただし、歯周ポケットが深くなると、局所麻酔をして歯茎を切開し、隠れているプラークや歯石を取り除くフラップ手術を行う場合があります。

治療法

丁寧なブラッシングにより、歯茎の状況を改善
スケーリングによる歯石の除去や歯茎の中のルートプレーニング
歯科衛生士による専門的な歯のクリーニング（PMTC）
フラップ手術などの歯周外科を行う場合も

重度歯周病

重度歯周病
（食べ物を噛む力が弱くなる・顔貌が変わる）

重度歯周病では、歯周ポケットが6㎜以上となり重度の骨吸収を起こします。そのため、歯がグラグラして、歯と接している歯茎がさらに腫れ、化膿が進みます。歯と歯の間が広がり、歯茎が下がって、歯が長く見えます。この段階では再生療法を用いて歯周組織の再生を図るか、抜歯をしインプラントや入れ歯で補うなどの大掛かりな治療を行います。

治療法