オーラルフレイル
2024年6月3日
こんにちは。品川勝島おもち歯科・矯正歯科です🐈
近年「フレイル」という言葉を耳にする機会が増えていますが、中でも「オーラルフレイル」が注目されています。
今回は、高齢者の方にとって重要なテーマであるオーラルフレイルについてお話ししたいと思います。
フレイルとは
フレイルとは、英語の「frailty」=「虚弱」「脆弱」「老衰」などを意味する言葉が語源となっている医学用語で、「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」と定義されています。わかりやすく言えば、健康から要介護へと移っていく間の状態です。
そのため、近年では、健康寿命を延ばすため、早期にフレイルに気づいて対策しようと様々な取り組みがされています。特に、健康長寿のための3つの柱として「栄養(食・口腔機能)」「身体活動・運動」「社会参加」が重要視されています。

東京都医師会HPより抜粋 https://www.tokyo.med.or.jp/citizen/frailty
オーラルフレイルとは
オーラルフレイルとは、早期に気づき対応することで低下した口腔機能を取り戻すことができる状態を指します。オーラルフレイルの症状は、「滑舌が悪くなる」「食べ物が口からこぼれる」「むせる」「噛めない食材が増える」「口が乾燥する」などの比較的「些細な衰え」と感じるものがほとんどです。
しかし、オーラルフレイルを放置すると、お口の機能の低下が進み、身体的・精神的な負の連鎖を引き起こします。
具体的には、咀嚼・嚥下機能の低下による誤嚥や肺炎、食事や会話が楽しめなくなることによる社会性の低下、認知症やうつ病などの精神的な問題が起こり、それらの問題によってさらにお口の機能の低下が進む…といったものです。オーラルフレイルは、加齢だけでなく、生活習慣や病気、薬の副作用なども関係していると言われています。
オーラルフレイルの特徴
オーラルフレイルには次のような特徴があります。
①中間の時期…健康な状態と要介護状態の中間地点で、まだ機能回復のチャンスがある
②可逆性…機能低下をしても、適切な介入により低下した機能を戻すことができる
③多面性…
・骨格筋を中心とした身体的な虚弱(フィジカルフレイル)、
・精神心理・認知の虚弱(メンタル・ゴグニティブフレイル)、
・社会的な虚弱(ソーシャルフレイル)、
3つの虚弱が、互いに影響しあって負の連鎖を起こし自立度が低下していくとされています。

オーラルフレイルの予防
オーラルフレイルの予防には次のようなことが挙げられます。
① 口腔内を清潔にする

口腔内に汚れが残っていると肺炎などの感染症を引き起こす可能性がありますので、ご自身の歯はもちろん入れ歯などのお手入れもしっかり行いましょう。
② 口腔内の保湿をする

唾液は、口の中の細菌を洗い流したり、食べ物を飲み込みやすくしたりする役割があります。
唾液が少ないと、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすくなり、食べ物が喉に詰まりやすくなってしまいます。
日頃からよく噛んだり、唾液線のマッサージなどをして唾液の分泌を促進しましょう。著しく唾液量が少ない場合は、専用の保湿剤を使用することもあります。
③ 定期検診を受ける

歯を失うと、噛む力や味覚が低下します。虫歯や歯周病は自覚症状がないまま進行していることが多く、気づいたころには歯を大きく削ったり抜かなければならないこともあります。定期的な検診による早期発見・早期治療が大切です。
また歯を失ってしまった部分の治療(ブリッジ・入れ歯など)を行い、お口の機能を取り戻すようにしましょう。
④ 口周りや舌の筋力を鍛える
口の中には、噛んだり、話したり、飲み込んだりするために必要な筋肉がたくさんあります。これらの筋肉が衰えると、口の中の様々な機能が低下します。口周りや舌の筋力を鍛えるためには、歌を歌ったり、会話をしたりすることがおすすめです。
また、舌で歯をなぞるように動かしたり、「あ・い・う・べー(舌を前に出す)」など口や舌を意識して動かす簡単なストレッチも効果的です。テレビや家事をやりながらでも手軽に行えるので、ぜひやってみてください。
オーラルフレイルは、放っておくと深刻な問題になりますが、早めに気づいて対策をとれば、改善する可能性があります。心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。時間を見つけて病院に行くことも立派なフレイル対策のひとつになりますよ🐾